03.与那国の巨石文化

与那国に巨石文化があった!?

上記の新聞は1962年6月7日(木)琉球新報三段見出しの記事である。
東京都立大学講師民俗学者金子エリカ先生が約1ヶ月にわたって石垣島・与那国島・黒島・新城島・西表島を一人で調査して回り、縦2m、横1.5m、深さ1m余りの珍しい石堀の「水だめ」を見つけ調査の結果、「これは巨石文化の遺物である」と文化財保護委員会に報告、注目されている。
巨石文化は朝鮮、南九州、台湾で認められ、考古学上沖縄ではまだ立証されていなかった、と言う記事の内容である。
私し新嵩は、海底遺跡を発見命名し当初石切場の跡ではないかと考えていた、海底遺跡では一番目立つ所に人間では到底登り降りの出来ない階段状のものや犬走、また建築用語で「カサギ」と言う縁取りがある、その形と良く似た石造構築物が祖納集落の北に位置する浦野墓地で鎮座する墓で良く見られる。
調べた結果、古今東西を問わず墓文化にも貧富の差が見え隠れし、それが集落内の生活様式にもはっきり見られる。
一部の財力者は堆積岩を山から切り出し屋敷回りの塀に積み上げたり、また家屋の壁等にも使用した。多くの人々は珊瑚礁で素晴らしい石組みの石垣を屋敷回りの塀に積み上げた。その出来栄えは石工さん(賃金の差)によって違った。
また、石組みの出来ない人々は竹垣で自分の屋敷回り(陣地)を確保した。
上記記事の石堀の水ため(石盥・いしたらい)現在でも謎である。道具や道路事情が乏しい時代に何トンもの堆積岩を集落まで運び加工したのか、墓や屋敷回りの石組み等自分の権力の誇示としての建造物では・・?
それらは諸外国の遺跡と言われている構造物も大きさは違えど私は同じだと思っている。
与那国の石の文化つまり巨石文化は、金子エリカ先生の報告を真に受け止め再調査を行政が行うべきではないでしょうか?
最近与那国で新しい巨石文化をキトンボの会が発見しました。皆様も与那国にお見えになり陸上・海中等の遺跡様構造物を探してみませんか・・?
※キトンボの会の資料はページ下部にあります。

丘の斜面を垂直にし横穴式の墓室を造りご遺体を安置する。

墓室を造る為に垂直面を加工

どの墓にも左右に人間が登り降りすることが出来ない大きな階段がある

左右の見事な階段と犬走

墓室入り口の垂直面を上面より

素晴らしい段差及び犬走

階段の上面の平らな面も見事である

 段差の直線もまっすぐだ

珊瑚焦の地質を掘り下げた、階段とコーナーの曲線が見事

コーナー面

コーナーの曲線を上面より

珊瑚を積み上げた石垣の曲線

石垣の見事な組み石、素晴らしい石工さんの技術がうかがえる

堀墓の石工の技術が屋敷の塀にも曲線が見られる

昔の護岸、体積岩を四角垂に切り出し傾斜をつけ積み上げ護岸にした

昔の町役場壁石を利用し塀に

敷地の囲いに切り出した石塀

本当に見事な加工石塀

家屋の壁に使用した堆積岩

同じ石塀(堆積岩)でも石工さんの技術の違いがわかる

今も残る家屋壁を利用しコンクリート屋根の住居跡

石盥の数々、用途によって使い分けた
(家畜用・人間の手足洗い用)

長さ2m以上幅1.5m以上深さ1m以上のおおきな石盥(いしたらい)も有る(防火用水・生活用水様として、天水を貯めておいた)

昔は門の入り口に置き部屋の目隠しも兼ねていたときも有る石盥(いしたらい)

現在では、庭の花壇の一部として使用されている石盥(いしたらい)

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